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23/34 離婚申し立ての原因司法統計年報:離婚の申し立ての動機別割合 -平成10年-

【テロップ】
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【ノート】
★司法統計年報(平成10年度)によると,離婚の申し立ての動機別の割合をみると,現実の社会では,何が,離婚原因となっているかがよくわかります。■ 表の右の欄の「当てはめ」を見てみると,民法770条の裁判上の離婚原因に該当する場合というのは,わずかな例に過ぎないことが分かります。■ 民法770条の裁判上の離婚原因の最大の欠陥は,夫が妻に,まれに,妻が夫に「暴力をふるう」ことが離婚原因として,明示されていない点でしょう。■ そのほかにも,民法752条(同居,協力及び扶助の義務)の違反が離婚原因として明示されていない点も問題でしょう。■ もちろん,これらの例は,民法770条1項▲5号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」抽象的な規定に該当することになるのですが,1号から4号までの規定のように,明確に例示すべきだと,私は考えています。■