01Orientation
16/37 議論の方法三段論法からトゥールミン図式へ

【テロップ】
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【ノート】
アイラック(IRAC)のうち,議論はどのようにして行われるのでしょうか?■ ■これまで,判決は,三段論法に従って結論を下しているといわれてきました。 三段論法といえば, 「すべての人は死ぬ」というような大前提があり,その大前提を 「ソクラテスは人間である」という小前提にあてはめ, 「ソクラテスは死ぬ」と言う結論を下すというものです。  判決においても,例えば,「過失があれば責任を負う」という大前提(法律の条文)があり,その大前提を「被告には過失があった」という小前提(事実認定)にあてはめて,「被告は責任を負う」という結論(判決)を下していると考えられてきたのです。  しかし,三段論法は,例外を許しません。法律の条文は,そのほとんどが,例外としての,但し書きを含んでいます。 このような法律の条文に対して, 論理学の論理をすべての議論に使えるように,しかも, それを視覚的に明らかにしたのが,トゥールミンの議論の図式です。 ■「すべての人間は死ぬ」という命題には,例外がないようなので,トゥールミンの図式のすばらしさが明確とならないのですが,ソクラテスの意味を人そのものではなく,ソクラテスが発見した真理と考えて,あえて例外を作り出してみました。 (Data)■ソクラテスは人間である。 (Claim: 主張)■ソクラテスは死ぬ。 (Warrant: 論拠)■すべての人間は死ぬ。 (Rebuttal: 反論)■ここでいうソクラテスは, 生身の人間ではなく,哲学の神としてのソクラテスであり,真理の探究に対する真摯な姿は,永遠である。■ (Backing: 裏づけ)■万物は流転する。しかしその真理は流転せず行き続ける。 ■このような例外がある場合には,三段論法は使えないのですが,トゥールミン図式では,そのような場合にも,以上のように論理的な議論が可能となります。 ■ここで重要なことは,例外を含む命題は三段論法では扱うことができないが,トゥールミンの図式では,それを扱うことができるという点にあります。