01Orientation
23/37 2-1-1.弁済の最初の規定の改正

【テロップ】
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【ノート】
現行民法は,弁済について,債務者が弁済できるのは当然のことであるとして, 第三者による弁済についてのみ規定をしていました。 すなわち,債務者でない第三者も,原則として弁済をすることができる。 ■ただし,債務の性質が第三者による弁済を有しないときは,第三者は弁済できない。■ 利害関係を有しない第三者については,債務者の意思に反して弁済することができないと規定していました。■ これに対して,改正案は,先に述べたように, 債務者が弁済できる旨の規定を置くことにしています。 そして,第三者の弁済についても,二つの項を追加しており,4項で構成されています。 第1項は,現行法の第1項本文と同じです。■ 第2項は,現行法第1項ただし書き第2文とほぼ同じですが,判例の法理を追加しています。■ 第3項は,正当な利益を有しない第三者は,債権者の意思に反して弁済できないとしています。しかし,この規定は,取引の安全を害するものであり,しかも,債務者の委託を受けて弁済する場合について,その第三者を「正当な利益を有しない者」に分類するという矛盾に陥っており,不要な追加だと思われます。■ ■第三者の弁済については,債務者の矜持だけが尊重されるべきであり,本旨に従った弁済であれば,債権者を保護する必要はないのであり,この点においても,改正案は,債権者保護に力を入れすぎているといえるでしょう。■ 第4項は,現行法第1項ただし書きの第1文と同じです。 ■このような規定の追加については,多くの学説が分かりやすくなったと評価しています。 ■この点について,検討してみましょう。