03Assignment2
17/35 債権譲渡の対抗要件(4/6)債権譲渡通知の競合

【テロップ】
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【ノート】
債権の二重譲渡の対抗ヨウケンについては,判例の見解は混乱しています。■ 以下の二つの判例に見られるように,譲渡通知等の同時到達の場合において,矛盾した取扱いがなされているからです。■ 第一の判決は,最高裁第三小法廷昭和55年1月11日判決▲民事判例集34巻1号42頁です。 ■この判決は,以下のように判示しています。■ 指名債権が二重に譲渡され,確定日付のある各譲渡通知が同時に債務者に到達したときは,各譲受人は,債務者に対しそれぞれの譲受債権全額の弁済を請求する ことができ,譲受人の1人から弁済の請求を受けた債務者は,弁済の責を免れることができない。■ 第二の判決は,最高裁第三小法廷平成5年3月30日判決▲民事判例集47巻4号3334頁です。 ■この判決は,以下のように判示しています。■ 債権譲渡の対抗ヨウケンの先後が不明であるため,第三債務者が債権者を確知することができないことを原因として債権額に相当する金員を供託した場合においては,公平の原則に照らし,被差押え債権額と譲受債権額に応じて供託金を按分した額の供託金返還請求権をそれぞれ分割取得するものと解するのが相当である。 ■第一の判決は,債権譲渡の対抗ヨウケンが同時に到達した場合には,二人の譲受人は,債務者に対して,それぞれ,債権額の全額を請求することができるとしていますが, ■第二の判決は,供託の場合について,二人の譲受人は,債権額について,案分比例した額についてのみ請求できるとしており,混乱が生じています。■ それでは,債権譲渡の対抗ヨウケンが同時に到達した場合には,どのように解決するのが合理的なのでしょうか?■ 次に,実務を離れて,新たに,理想的な解釈を考えてみることにしましょう。