03Assignment2
22/35 債権譲渡の対抗要件(6/6)債権譲渡と抗弁の対抗←事実関係と争点

【テロップ】
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【ノート】
民法第468条(指名債権の譲渡における債務者の抗弁)は,以下のように規定しています。■ 468条▲第1項■債務者が異議をとどめないで前条の承諾をしたときは,譲渡人に対抗することが できた事由があっても,これをもって譲受人に対抗することができない。■ この場合において,債務者がその債務を消滅させるために譲渡人に払い渡したものがあるときはこれを取り戻し,譲渡人に対して負担した債務があるときはこれを成立しないものとみなすことができる。■ 468条▲第2項■譲渡人が譲渡の通知をしたにとどまるときは,債務者は,その通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができる。■ 最高裁第二小法廷昭和42年10月27日判決▲民事判例集21巻8号2161頁は,以下のように判示しています。■ 未完成仕事部分に関する請負報酬金債権の譲渡について,債務者の異議をとどめない承諾がされても,■ 譲受人が右債権が未完成仕事部分に関する請負報酬金債権であることを知っていた場合には,■ 債務者は、右債権の譲渡後に生じた仕事完成義務不履行を事由とする当該請負契約の解除をもって譲受人に対抗することができる。■ 右債権譲渡前に,〔双務契約により〕反対給付義務が発生している以上,債権譲渡時にすでに契約解除を生ずるにいたるべき原因が存在していたものというべきだからである。 ■2015年3月31日に国会に提出された民法(債権関係)改正法案は,民法468条1項の異議をとどめない承諾の規定を削除することにして,第2項を第1項に繰り上げています。 ■つまり,この昭和42年判決の法理が,今回の民法(債権関係)改正案に反映されているのです。 ■このようにして,債権譲渡によっても,債務者は債権者に対して有していた全ての抗弁を対抗できるようになったのですから,債権譲渡禁止特約の存在意義は,ほとんど消滅することになったといってよいでしょう。 ■それにもかかわらず,債権譲渡特約の効力を広範に認めるに至った今回の民法(債権関係)改正案は,大きな矛盾を抱えているといえるでしょう。