03Assignment2
8/35 債権譲渡禁止特約の改正(1/5)

【テロップ】
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【ノート】
2015年3月31日に国会に提出された民法(債権関係)改正案 第466条第1項は, 現行法代466条1項と同じ趣旨であり, 債権譲渡の自由と譲渡制限を定めるものです。■ しかし,改正案第2項以下は,現行法第2項と同様,譲渡制限に関する規定ですが, ■改正案466条の2項と3項は,矛盾しています。■ なぜなら,譲渡制限を知っているか,知らないことに重過失がある譲受人は,2項では「債権者となる」と規定しているににもかかわらず, 3項では,債権者である譲受人が,「債務者に対して債務の履行を請求できない」ことを認めており,債権の定義に反する結果に陥っているからです。 ■そもそも,債権譲渡を制限するのは,弱い債務者を保護するためであったのですが,現在では,政府や銀行等が譲渡制限を行っており,債権譲渡の自由が優先されるべきです。■ こっけいなのは,改正案 第466条第4項です。 ■債務者は,第3項で,「譲受人に対して債務の履行を拒絶できる」としていますが,通常は,債権の譲渡人は,債権者ではなくなっており,債務者に対して履行を請求しません。 ■そうすると,債務者は,債権譲渡を奇禍として,債務の履行に無関心な債権譲渡人に対しても,また,抗弁を対抗できる債権譲受人からも債務の履行を免れることになりかねません。 ■そこで,第4項で,譲受人は,「相当期間を定めて債務者に対して,譲渡人に対して弁済するよう催告することができ,その期間内に履行がないときは,譲受人は,債務者に履行を請求できる」ことにしています。 ■しかし,既に,債権を失った譲渡人に対して,債務者は債務を履行する義務は失っているのであって,それを強制できる権限は,誰にも存在しないのです。 ■したがって,改正案に修正をほどこし,端的に,債権者である譲受人が債務者に対して履行できるとすべきです。 ■すなわち,現在においては,譲渡禁止特約は,法的拘束力を持たないと考えなければなりません。 ■譲渡禁止特約が行われている典型例は,預金債権ですが,預金債権は,先にも述べたように,現代においては,預金通貨として,制限なく流通することが要請されているのであり,譲渡禁止特約の効力を認める理由は,もはや存在しないのです。