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15/25 最二判平8・4・26 民集50巻5号1267頁(3/10) 第二審判決(請求認容)

【テロップ】
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【ノート】
ご振込み事件について,第二審の東京高裁平成3年11月28日判決も,最高裁の判断とは異なり,以下のように述べて,控訴棄却し,原告の請求を認容しました。■ Xは,B銀行に対し,コウに賃料等を送金する意思で誤って乙への送金手続を依頼しており,本件振込依頼には要素の錯誤があるが,重過失がある。■ 振込金について銀行が受取人として指定された者(受取人)の預金口座に入金記帳することにより受取人の預金債権が成立するのは,受取人と銀行との間で締結されている預金契約に基づくものであるところ, ■振込みが振込依頼人と受取人との原因関係を決済するための支払手段であることに鑑みると, ■振込金による預金債権が有効に成立するためには,特段の定めがない限り,基本的には受取人と振込依頼人との間において当該振込金を受け取る正当な原因関係が存在することを要すると解される。■ そうすると,本件振込みに係る金員の価値は,実質的にはXに帰属しているべきであるのに,外観上存在する本件預金債権に対する差押えにより, ■これがあたかもCの責任財産を構成するかのように取り扱われる結果となっているのであるから, ■Xは,右 金銭価値の実質的帰属者たる地位に基づき,本件預金債権に対する差押えの排除を求めることができると解すべきである。