06StipulationAutrui
3/95 第三者のためにする契約-民法典上の位置づけ-

【テロップ】
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【ノート】
第三者のためにする契約は,契約であるにもかかわらず,契約各論にある典型契約とはされていません。 ■契約成立,契約の解除と同様に,契約総論の契約の効力の箇所に位置づけられています。 ■そのほかにも,契約の箇所ではなく,債権総論の箇所にも,保証契約という契約が出てきますし,債権譲渡や更改も契約であるにもかかわらず,典型契約とは位置づけられていません。■ ■債権総論は,多数当事者の債権債務関係,債権の移転,債権の消滅という観点から,債権全般について規定しているので,そこに,保証契約,債権譲渡,更改という契約が位置づけられるのは,それなりの理由があります。 ■しかし,第三者のためにする契約が,契約各論ではなく,契約総論に位置づけられているのは,不思議です。■ 典型契約と「第三者のためにする契約」とはどのような関係にあるのでしょうか? ■その理由は,2つのものが考えられます。 ■第1の理由は,典型契約が,二当事者間の契約によって,二当事者間の間に効力を生じさせるものであるのに対して,第三者のためにする契約は,二当事者間の契約によって,当事者ではない第三者に契約の効力を有するために,典型契約とは異なる位置づけがされたのだと思われます。 ■第2の理由は,典型契約は,財産権を移転するとか,財産権を移転しないまま使用収益をさせるとか,仕事を完成させるとか,それぞれの契約が独自の性質と効力を有しているのに対して,第三者のためにする契約は,そのような個別の効力にとらわれずに,債権を移転したり,債務を引き受けたり,多数当事者の関係を作り出したりする,万能の効力を有しているからだと思われます。 ■そこで,第三者のためにする契約の万能の効力について,順を追って,検討することにしましょう。■