06StipulationAutrui
49/95 適法転貸借の法律関係

【テロップ】
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【ノート】
民法613条は,賃貸人と転借人との間の直接の関係を規定しています。この考え方を橋渡しするものとして,第三者のためにする契約を考えることが可能です。■ なぜなら,転貸借契約は,賃貸人と転借人との間で,転貸借契約が締結されているのですから, ■転貸借契約において,もしも,賃借人が,賃料を支払えない場合には,転借料の範囲で,賃貸人に賃料を払ってほしいとの第三者のためにする契約が締結されているとすると,民法537条によって,賃貸人は,転借人に対して直接に義務を負うことになり, 民法613条の直接訴権と同様の結果が生じるからです。■ 第三者のためにする契約と民法613条の直接訴権との違いのひとつは,抗弁の対抗の問題です。 ■第三者のためにする契約の場合,民法539条によって,全ての抗弁を対抗できますが, ■民法613条の場合には,抗弁が二つに分離されます。 ■第1に,適法な賃料の支払い等の抗弁は,賃貸人に対抗できますが, ■第2に,前払い等,詐害的な抗弁は賃貸人に対抗できなくなります。 ■この点が,第三者のためにする契約とは異なります。 ■その意味で,民法613条は,第三者のためにする契約の特別法であるということができます。■ さらに,民法613条の特色は, ■賃貸人が転借人に対して受益の意思表示をして,賃貸人が転借人に対して直接の権利を取得した場合でも, ■民法613条2項によって,賃貸人は,賃借人に対する権利を保持する点にあります。 ■民法613条2項は,並存的債務引受を認めたものであるとの見解もありますが, ■直接訴権の成立後の賃貸人の賃借人の権利は,負担部分のない連帯債務,すなわち,連帯保証と解すべきであると,私は考えています。 ■なぜなら,民法613条2項によって賃借人が賃貸人に賃料を支払った場合,賃借人は転借人に全額を求償できるからです。■