06StipulationAutrui
50/95 適法転貸借の先取特権

【テロップ】
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【ノート】
民法613条の直接訴権の特色は,賃貸人を厚く保護するために,賃貸人に転借人に対して直接の権利を与えるだけでなく,不動産賃貸人に対しては,不動産の転借人に対して動産サキドリ特権(民法314条)を与えている点にあります。 ■この点は,一見したところ,複雑そうに見えますが, ■民法314条のサキドリ特権の法的性質は,民法613条と民法312条(不動産賃貸のサキドリ特権)とを組み合わせると,容易に理解できます。■ 民法312条(不動産賃貸のサキドリ特権)は,以下のように規定しています。■ 不動産の賃貸のサキドリ特権は,その不動産の賃料 その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関し,賃借人の動産について存在する。 ■転貸借契約も,賃貸借契約のひとつですので,図の右側のように,この規定によって,不動産賃借人は,転貸人の動産に対して,民法312条のサキドリ特権を有します。 ■次に,この先取特権が,民法613条の債権の移転的効力によって賃借人の転借人に対する権利が移転するため,サキドリ特権の随伴性によって,サキドリ特権も,賃貸人に移転します。 民法314条〔不動産賃貸のサキドリ特権の目的物の範囲〕は,以下のように規定しています。■ 民法314条▲第1項■賃借権の譲渡又は転貸の場合には,賃貸人のサキドリ特権は,譲受人又は転借人の動産にも及びます。 ■先に述べたように,民法312条のサキドリ特権が,民法613条の移転的効力によって,賃貸人に移転した結果が,民法314条▲第1項の意味です。 ■つまり,民法314条▲第1項は,民法613条と民法312条によって生じるサキドリ特権の随伴的効力を確認する規定に過ぎないのです。 ■つぎに,民法314条▲第2項■は,民法314条のサキドリ特権においても,民法304条の物上代位権が確保されることが,以下のように確認されています。 民法314条▲第2項■譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭〔転借料債権等〕についても,同様とする。 ■転借人の抗弁については,条文に明文の規定がありませんが,民法613条の規定が類推適用されることになります。■