06StipulationAutrui
58/95 電信送金契約に関する判例の検討最一判昭43・12・5民集22巻13号2876頁 判決(1/5)

【テロップ】
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【ノート】
最高裁昭和43年判決は,最終判断までに紆余曲折がありました。その経過を詳しく追っていくことにします。■ 第1回 第一審判決(東京地裁昭和28年9月7日判決)は,原告の請求を認容して,銀行の主張を退けました。■ 送金依頼人は委託銀行に対して,送金依頼と同時に送金の金員を払い込んでいるのが通常の事例であって,同人の目的とするところは,専ら送金受取人に対して,迅速・確定的に送金を受領させることにあるから,送金依頼人は,特別の事情のない限り,受取人に給付を受ける権利を取得させる意思があるものと解するのが相当であり,同ニンより送金の依頼を受けた銀行と同銀行より支払の委託を受けた銀行とは,送金依頼人の意思に基づいて送金受取人に対して給付をすることを約しているものと解される。■ このように解しないときは,受託銀行に債務不履行,ないし,ご払いのあった場合,その責任を問うことのできるのは委託銀行のみであって,送金依頼人は委託銀行を通じてのみその責任を追求し得るに過ぎないから,その救済は不十分となるばかりでなく,電信送金により最も利益を受ける筈の受取人に至っては,この場合何ら救済の方法を有しないこととなる。このような結果は,取引の実情にあわぬばかりでなく,電信送金制度の円滑な運営を妨げることになるであろう。■ したがって,右契約は,当事者間に別段の意思表示のないかぎり,第三者たる送金受取人のためにする契約に該当すると解するのが相当である。■