06StipulationAutrui
6/95 「第三者のためにする契約」の効用わが国の学説・判例の盲点

【テロップ】
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【ノート】
「第三者のためにする契約」は,様々な制度を公正に構築できる優れた制度です。 ■特別法の分野では,大きく発展を遂げています。ところが,民法の分野では,現在のところ,その利点が十分に活かされていません。■ 「振込制度」の前身である「電信送金契約」について,判例(大審院▲大正11年9月29日判決▲民事判例集▲1巻557頁,および,最高裁▲第一小法廷▲昭和43年12月5日判決▲民事判例集▲22巻13号2876頁)は,「第三者のためにする契約」ではないと断定しています。■ これが,「第三者のためにする契約」の解釈学の悲劇の始まりとなりました。■ その後,振込についても,「判例(大審院▲昭和9年5月25日判決▲民事判例集▲13巻829頁)は,振込契約を第三者のためにする契約だとしているのですが,通説は,この判決について,「振込みは,第三者のためにする契約ではないと判断している」という誤った解釈をしています。■ このため,「第三者のためにする契約」に基づいて振込制度の基礎理論を形成するという機会が今なお阻害されているのです。■