06StipulationAutrui
66/95 電信送金契約に関する判例の検討最一判昭43・12・5民集22巻13号2876頁の批評(4/5)

【テロップ】
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【ノート】
以上のように考えると,最高裁昭和43年判決が踏襲した大審院大正11年判決は,銀行業務の慣行を無視したものであり,受取人の権利を認めた上で,結論を維持すべきものでした。■ なぜなら,大審院大正11年判決の事案において,銀行は,電信送金に関する以下のような慣習が存在すると主張していたからです。■ 「銀行をもってダクヤクシャとする送金委託の場合において,委託者(要約者)が受取人(第三者)に通知をなすは,銀行業者間の通例にして,受取人たる第三者は別段に受益の意思表示を為さずとも,特に,受益拒絶の意思表示をなさざる限り,ガイ第三者に対し,有効に利益享受の効果を生ずるわ,銀行取引における慣習なりとす。」■ したがって,仕向銀行から被仕向銀行に支払委託通知を行い,被仕向銀行から受取人に受取すべき旨の通知があれば,受取人は,委託金請求権を取得して,第三者のためにする契約は完了することになるのです。■