06StipulationAutrui
67/95 電信送金契約に関する判例の検討最一判昭43・12・5民集22巻13号2876頁の批評(5/5)

【テロップ】
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【ノート】
最高裁昭和43年判決,すなわち,最高裁▲第一小法廷▲昭和43年12月5日▲判決▲民事判例集22巻13号2876頁は,大審院大正11年判決において否定されたとはいえ,さきに述べたように,銀行業務の慣行と銀行の主張である「電信送金契約は第三者のためにする契約」であることを認めるべきでした。■ なぜなら,振込契約の前身である電信送金契約を「第三者のためにする契約」であることを認めても,銀行の利益を害することにはならないからです。■ このことは,大審院大正11年判決の銀行側の上告理由,すなわち, 「契約の実質は,単純なる委託契約にあらずして,むしろ,第三者のためにする契約なりというを正当なるものと信ず」によっても明らかです。■ 第三者のためにする契約であることを認めても,第1に,受益者の意思表示があるまでは,契約の変更が可能であること,第2に,ダクヤクシャは,契約に関する抗弁をもって受益者に対抗できるからでもあります。■ 最高裁昭和43年判決は,大審院判例の事案を無視して,ハンシだけを踏襲しています。このことが,以下に述べるように,振込契約に関する大混乱の引き金となったのです。■