06StipulationAutrui
74/95 振込契約は第三者のためにする契約か? (4/4)

【テロップ】
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【ノート】
これまで検討したことを踏まえて,解釈学のあるべき方向を考えたいと思います。■ 法律の解釈をする場合には,第1に,憲法上の要請を考慮しなければなりません。 ■その理由は,以下の通りです。 ■世の中に生じる法律問題は,無限ですが,それを解決するための法律は有限です。 ■したがって,具体的な事件にぴったりと当てはまる法律が存在しないことを認めざるを得ません。 ■したがって,法律問題を解決するには,解釈が必要であり,法律の条文を導いている原理・原則を根拠にせざるをえません。■ しかし,憲法は,法律問題の解決を,憲法,または,法律に基づいて解決すべきことを要請しています。■ すなわち,憲法76条3項は,以下のように規定しています。■ すべて裁判官は、その良心に従い,独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。 ■したがって,裁判官は,全ての法律問題を憲法か,法律の条文に従って解決する必要があります。■ 事件を解決するのに,ぴったりとした条文が存在しない場合に,外国法を参照することは有用ですが,外国法を直接の根拠とするのは,行き過ぎでしょう。 ■このように考えると,法の解釈は,その問題を解決するのに最も適した法原則を探索し,その法原則から導かれている具体的な条文の解釈によって問題を解決するのが適切であるということになります。 ■例えば,振込みについて,明文の規定がない現状においては,振込み依頼人と仕向銀行との振込み契約によって,契約当事者ではない振込み受取人に契約上の効力を生じさせる法技術として,債権者代位権,直接訴権,第三者のためにする契約が存在しています。■ 電信送信契約でも述べたように,振込みの問題を解決するのに最も関連性の深い条文は,民法537条~539条に存在しているのですから,振込み契約を,「第三者のためにする契約」として構成するのが妥当であると,私は考えています。■