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16/39 他人物の引渡による弁済(1/4)履行不能・解除

【テロップ】
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【ノート】
第475条(弁済として引き渡した物の取戻し)は,以下のように規定しています。■ 弁済をした者が弁済として他人の物を引き渡したときは,その弁済をした者は,更に有効な弁済をしなければ,その物を取り戻すことができない。 ■この規定が想定しているのは,タニンブツ売買がその典型例です。 ■例えば,売主が他人物の所有権を取得できなかったために,売主,または,他人物の所有者が,その物の返還を請求した場合に,他人物で弁済した者,弁済を受けた者との関係を明らかにするとともに,追奪権を有する他人物の所有者との関係をも明らかにするのが民法475条です。■ タニンブツ売買に関する条文と比較してみましょう。■ 第560条(他人の権利の売買における売主の義務)は,以下のように規定しています。■ 他人の権利を売買の目的としたときは,売主は,その権利を取得して買主に移転する義務を負う。 ■その結果については,つぎの 第561条(他人の権利の売買における売主の担保責任)が以下のように規定しています。■ 前条の場合において,売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは,買主は,契約の解除をすることができる。この場合において,契約の時においてその権利が売主に属しないことを知っていたときは,損害賠償の請求をすることができない。 ■今,問題としている民法475条に戻って考えると,タニンブツ売買が有効な弁済とならない場合というのは,タニンブツ売買の売主が民法560条の義務を果たせない場合というのが典型例であり,その場合には,弁済受領者である買主は,民法561条によって契約を解除することになります。 ■その場合,弁済者には,解除に基づいて,目的物の返還を求める請求権が発生し,反対に,弁済受領者には,民法475条に基づいて,さらに有効な弁済を求める請求権が生じます。 ■問題が複雑になるのは,タニンブツ売買の真の所有者が,買主に対して物権的請求権に基づく返還請求権を行使した場合です。 ■つぎに,その問題について,詳しく検討することにしましょう。