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24/39 権利外観法理の3類型

【テロップ】
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【ノート】
権利外観法理を具体化した条文は,立証責任の観点から眺めると,以下の三つの類型に分類できることが分かります。■ 第1の類型は,民法93条,▲109条,▲480条型です。すなわち,真の権利者が,取引の相手方に対して,「悪意又は有過失」を立証しなければならないというものです。■ 第1の類型の場合,条文は,「権利外観通りの効果が生じる。ただし,第三者が悪意または過失があることを真の権利者が立証した場合はこの限りでない。」というように規定されます。■ 第2の類型は,民法110条,▲478条型です。すなわち,第1の類型とは逆に,取引の相手方が,自らの善意かつ無過失を立証しなければならないというものです。■ 第2の類型の場合,「権利外観通りの効果が生じるためには,第三者は,善意かつ無過失であることを立証しなければならない。」というように規定されます。■ 第3の類型は,民法112条型です。すなわち,善意と無過失の立証責任が,真の権利者と取引の相手方の双方に分散されるものです。■ 第3の類型の場合,「権利外観通りの効果は,第三者が善意であれば生じる。ただし,善意の第三者に過失があることを真の権利者が立証した場合には,この限りでない。」というように規定されます。 ■この三つの類型を区別して使いこなせるようになると,立証責任の分配のルールについて,非常に深い知識を身につけることができるようになります。 ■法科大学院の学生でも,マスターするのに苦労するほど困難な問題ですが,以上のような分類を頭に入れて,条文をじっくり読み,頭を整理すると,頭に入りやすくなります。