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28/39 準占有者に対する弁済の立証責任民法旧478条→民法480条→民法現行478条

【テロップ】
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【ノート】
準占有者に対する弁済における条文と立証責任の分配の変遷について,復習をかねて,まとめをします。■ 民法旧条文第478条【債権の準占有者に対する弁済】は,以下のように規定していました。■ 債権の準占有者になしたる弁済は,弁済者の善意なりしときに限り,その効力を有す。 ■このように,もともとの民法478条は,弁済が有効となるためのヨウケンとして,弁済者が善意であることだけを要求していました。 ■しかし,これと同様の趣旨を有する,民法480条は,弁済が有効となる用件として,善意かつ無過失を要するとしつつも,その立証責任を弁済者の有利に転換し,真の債権者が,弁済者の悪意又は有過失を立証すべきだとしていました。■ すなわち,民法480条(受取証書の持参人に対する弁済)の旧条文も,また,現行条文も,以下のように規定しています。■ 受取証書の持参人は,弁済を受領する権限があるものとみなす。ただし,弁済をした者がその権限がないことを知っていたとき,又は過失によって知らなかったときは,この限りでない。 ■この民法480条の影響を受けて,判例は,民法478条の解釈において,民法480条の場合と同様,弁済が無効となるためには,債権者が,弁済者の悪意,または,過失を立証すべきであるとしていました。 ■ところが,民法の現代語化に際して,民法478条は,立証責任を転換し,弁済者が,自らの善意かつ無過失を立証しなければならないというように,実質的な修正を行います。■ すなわち,現行民法478条(債権の準占有者に対する弁済)は,以下のように規定されています。■ 債権の準占有者に対してした弁済は,その弁済をした者が善意であり,かつ,過失がなかったときに限り,その効力を有する。 ■民法(債権関係)改正案においては,民法478条の条文の内容をそのままに,その見出しを「債権の準占有者に対する弁済」から,「受領権者としての外観を有する者に対する弁済」へと変更しています。 ■しかも,民法478条の善意・無過失ヨウケンに影響を与えてきた,民法480条は,民法478条と内容が重複しており,その役割を終えたものとして,削除することにしています。