07Payment1
30/39 民法480条の立法理由

【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。



【ノート】
民法(債権関係)改正案によって削除されることになりましたが,民法478条のヨウケンの改正に影響を与えた 第480条(受取証書の持参人に対する弁済)は,以下のように規定しています。■ 受取証書の持参人は,弁済を受領する権限があるものとみなす。ただし,弁済をした者がその権限がないことを知っていたとき,又は過失によって知らなかったときは,この限りでない。■ 民法480条の立法理由は,以下の通りです。■ 本条の規定は,既成法典にその例なしといえども、商事上においては、広く認められたる通則にして、取引上極めて必要の事項に属す。 ■けだし、本条の規定なきときは,本案第113条の規定により、本条の場合における弁済は、債権者に対して往々無効となり。■ 従って、受取証書があるにもかかわらず,容易に弁済せざる弊を生じ、取引上の不便を生ぜしむること更に疑なし。 ■これに加えて,既に正式の受取証書を持参する者は,これをもって,受領の権限ありと認むるはもとより至当の事たるにより、本案は、ドイツ民法草案に倣って新たに,本条の規定を設け,もって取引上の便宜に適せしめたり。■ しかして、本条の適用を商事上に限らざるゆえんは、取引頻繁なる今日の状況において,この点に関し、特に民事商事を区別する必要なければなり。 ■しかれども、弁済者は受取証書の持参人が受領の権限を有せざることを知りて弁済をなし、又は,自己の過失によりて,これを知らざりしときは、既にこれを保護する理由を欠くにより、本案は本条但書の規定を設け,もって本則の適用を制限せり。 ■現行民法480条は,旧民法にはないものをドイツ民法草案に従って取り込んだことがよくわかりますが,旧民法で十分なものを,さらに,ドイツ民法草案を取り込んだ点に無理があったのでしょう。 ■結局,民法480条は,民法(債権関係)改正案によって,削除されることになっています。