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33/39 民法478条に関する判例(3/5)預金担保貸付

【テロップ】
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【ノート】
民法478条に関する代表的な判例紹介の続きです。■ ■銀行による預金担保貸付は,厳密には,預金債権に対する担保権の設定と,貸金の返済が滞った場合の貸金債権と預金債権とのソウサイ契約という一連の契約の締結に関するヒョウケン代理の問題です。 ■ところが,最高裁は,以下のように,民法110条の適用ではなく,銀行にとって立証責任が軽減される民法478条の類推適用を認めています。■ 最高裁▲昭和48年3月27日判決▲民事判例集▲27巻2号376頁は,以下のように判示しています。■ 銀行が、無記名定期預金につき真実の預金者と異なる者を預金者と認定し、この者に対し、右預金とソウサイする予定のもとに貸付をし、その後右のソウサイをするときには、民法四七八条の類推適用がある。■ この判決の問題点は,以下の通りです。 真の預金者Aの定期預金を担保として、銀行Bが無権限者Cに対し善意・無過失で貸付けを行うこと(預金担保貸付け)は、さきにのべたように,本来、BのCに対する貸付けとソウサイ契約という法律行為の問題であり、これを定期預金の払戻しと同様に考えることには無理があります。■ 最高裁が、預金担保貸付を、あえて、弁済と同様に扱った理由は、表見代理と考えると立証責任が銀行にあり、銀行を保護することが困難となるため、立証責任が預金者にある民法旧478条を類推したものと考えられます。■ しかし、現行民法は、民法478条の立証責任を民法110条と同じとしたため、このような無理な類推は、現在では,無意味となっています。