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12/23 同時履行の抗弁権の適用範囲

【テロップ】
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【ノート】
同時履行の抗弁権は,民法533条に規定されており,双務契約における二つの債権が同時に履行されるべきことを明らかにしています。■ 双務契約以外の場合についても,以下の場合には,同時履行の抗弁権の規定が準用されています。■ 第1に,負担付き贈与の場合,民法553条によって,目的物の引渡しと負担の履行とが同時履行の関係に立ちます。■ 第2に,契約が解除された場合の両当事者の原状回復義務(民法546条(契約の解除と同時履行)が同時履行の関係に立ちます。 ■この点は,692条(終身定期金の解除)の場合も,同様です。■ 法律の規定はないのですが,以下の場合には,判例によって,同時履行の抗弁権が類推適用されています。■ 第1に,双務契約の無効・取消しの場合の原状回復義務について,最高裁▲第三小法廷▲昭和28年6月16日▲判決▲民事判例集7巻6号629頁,および,最高裁▲第一小法廷▲昭和47年9月7日判決▲民事判例集26巻7 号1327頁によって,同時履行の関係に立つことが明らかにされています。■ 第1に,弁済と民法486条の受取証書(領収書)の交付との関係についても,大審院▲昭和16年3月1日▲民事判例集20巻163号が,同時履行の関係に立つことを明らかにしています。 ■民法(債権関係)改正案は,この判例法理を明文化し,第486条を「弁済をする者は,弁済と引換えに,弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。」と改正することにしています。