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22/23 最一判昭61・11・27民集40巻7号1205頁(2/2)

【テロップ】
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【ノート】
最高裁▲昭和61年11月27日判決▲民事判例集▲40巻7号1205頁▲のハンシの続きです。 ■第3は,様々な説を考慮した上での議論です。■ しかして,右の場合に,二重の資格をもつ者は他の代位者との関係では保証人の資格と物上保証人の資格による負担を独立して負う,すなわち,二重の資格をもつ者は代位者のアタマ数のうえでは二人である,として代位の割合を決定すべきであると考えるのが代位者の通常の意思ないし期待でないことは,取引の通念に照らして明らかであり,また,仮に二重の資格をもつ者をアタマ数のうえであくまで一人と扱い,かつ,その者の担保物の価格を精確に反映させて代位の割合を決定すべきであると考えるのが代位者の通常の意思ないし期待であるとしても,右の二つの要請を同時に満足させる,簡明にしてかつ実効性ある基準を見出すこともできない。 ■第4は,議論を踏まえた結論です。■ そうすると,複数の保証人及び物上保証人の中に二重の資格をもつ者が含まれる場合における代位の割合は,民法501条但書四号,五号の基本的な趣旨・目的である公平の理念に基づいて,二重の資格をもつ者も一人と扱い,全員のアタマ数に応じた平等の割合であると解するのが相当である。 ■最高裁▲昭和61年11月27日判決▲民事判例集▲40巻7号1205頁▲のハンシは,アイラックによって説得的に述べられていますが,残念なことに,保証人と物上保証人という二重の資格を持つ者を保証人として扱う理由が明確ではありません。 ■この点については,保証を債務なき無限責任と考え,物上保証を債務なき有限責任と考える加賀山説によれば,無限責任は有限責任を包摂するという理由によって,保証人と物上保証人の責任を保証人の責任に一本化することが可能であると,私は考えています。