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3/23 弁済の提供の意義と機能

【テロップ】
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【ノート】
最初に「弁済の提供」の意味について,判例の見解を紹介します。■ 大審院▲大正10年7月8日判決▲民事判決録▲27輯▲1449頁は,以下のように述べています。■ 〔弁済の〕提供なるものは…債権者の協力あるにあらざれば,履行を完了するをえざる場合に, ■債務者が当該事情のもとにおいて,そのなしうる限りのことをなし, ■ただ,債権者の協力なきがために,履行を完了するを得ずと云う程度にまで,総てのことをなしつくすをいうものとす。 ■これだけ読むと,もっともな考え方であると思われますが,その後に規定されている弁済供託の制度をあわせて考慮するならば,債務者は,供託までして,初めて,やるべきこと全てをなしえたというべきであり,弁済の提供をしたまま,放置しているのでは,免責に値しないともいえます。 ところが,民法492条(弁済の提供の効果)は,以下のように規定して,供託を行わない債務者を含めて,過剰な保護を与えています。■ 債務者は,弁済の提供の時から,債務の不履行によって生ずべき一切の責任を免れる。 ■このことが,債権者と債務者間のトラブルを激化させているので,この規定について,旧民法にさかのぼって検討することにします。