10SetOff1
20/22 相殺の担保的機能(4/5)

【テロップ】
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【ノート】
これまで,ソウサイの担保的機能について,学説の展開を概観してきました。 ■最後に,判例の変遷をたどって,まとめをすることにします。 ■最初の最高裁の大法廷判決は,制限説に立つことを宣言するものです。■ 最高裁▲大法廷▲昭和39年12月23日判決▲民事判例集▲18巻10号2217頁は,以下のように判示しています。■ コウが乙の丙に対する債権を差し押えた場合において,丙が差押え前に取得した乙に対する債権の弁済期が差押時より後であるが,被差押債権の弁済期より前に到来する関係にあるときは,丙は右両債権の差押え後のソウサイをもってコウに対抗することができるが,右両債権の弁済期の前後が逆であるときは,丙は右ソウサイをもってコウに対抗することはできないものと解すべきである。■ 債権者と債務者の間で,アイ対立する債権につき,将来差押えを受ける等の一定の事由が発生した場合には,両債権の弁済期のいかんを問わず,直ちにソウサイ適状を生ずる旨の契約および予約完結の意思表示によりソウサイをすることができる旨のソウサイ予約は,ソウサイをもって差押債権者に対抗できる前項の場合にかぎって,差押債権者に対し有効であると解すべきである。 ■この最高裁判決には,補足意見および反対意見がありました。 ■この反対意見が,6年後に逆転し,多数意見を制することになります。 ■それが,つぎに紹介する最高裁▲昭和45年▲大法廷判決であり,これが,その後の判例の準則となります。