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17/21 相殺の担保的機能(6/7)最高裁平成24年判決(図2)←改正案,図1,図3

【テロップ】
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【ノート】
ソウサイの担保的機能に関する無制限説,すなわち,民法511条の反対解釈説は,最高裁平成24年判決によって,ソウサイの担保的機能の範囲がさらに拡大されることになります。■ ★最高裁▲第二小法廷▲平成24年5月28日判決▲民事判例集▲66巻7号3123頁は,以下のように述べています。■ ★破産者に対して債務を負担する者が,破産手続開始前に債務者である破産者の委託を受けて保証契約を締結し,■ ★同手続開始後に弁済をして求償権を取得した場合には,■ ★この求償権を自働債権とするソウサイは,破産債権についての債権者の公平・平等な扱いを基本原則とする破産手続のもとにおいても,他の破産債権者が容認すべきものであり,■ ★同ソウサイに対する期待は,破産法67条によって保護される合理的なものである。 ■この判決のポイントは,破産手続き開始後に弁済によって法定移転を受けた求償債権を自働債権とし,当座預金債権をジュドウ債権とするソウサイをもって,破産管財ニンに対抗することができるとした点にあります。 ■民法511条の文言解釈によれば,差押えと同様の効力を有する破産手続き開始の後に取得した債権を自働債権とするソウサイは許されないはずです。 ■しかし,その債権が,破産手続き開始前に当座預金債権と牽連性を有する債権である場合には,破産法67条によって保護されるべき合理的なソウサイであり,そのソウサイをもって破産管財ニンに対抗できるとしたのです。 ■この考え方は,民法511条を民法612条の解釈と同じように,条文に書いてあることと反対の解釈とを,法原理によって修正すべきだとするものです。 ■すなわち,民法612条の場合には,信頼関係破壊の法理によって,民法511条の場合には,二つの債権の牽連性は同時履行,同時消滅によって保護されるべきであるとの法原理によって,条文が解釈されるべきであるというものであり,民法(債権関係)改正案に,強い影響を及ぼすことになりました。