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19/21 民法612条の解釈(例文解釈)の図解

【テロップ】
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【ノート】
民法511条の明文の規定に反するように見える最高裁平成24年判決の解釈を理解するためには,明文の規定があるにもかかわらず,法の根本原理に基づいて,反対の結論を導いている,民法612条の解釈に学ぶ必要があります。 ★612条の条文の裏にある,根本原理とは,継続的な契約関係である賃貸借契約を解除できるのは, ■「信頼関係が破壊されたとき」であり,そのときに限って,賃貸借契約を解除できるという原理です。■ ★これに該当する事実,例えば,3ヶ月以上の賃料不払い,賃借家屋の無断増築・無断改築があれば,■ ★これが,本当の解除原因ですので,賃貸人は,賃貸借契約を解除することができます。■ ★これ以外は,補集合であって,解除ができない領域です。■ ★例えば,この真の解除原因の外にある点を取って考えてみましょう。■ ★その点が,民法612条の要件に該当しているとしましょう。■ ★民法612条の要件に該当しているので,通常は,それが,信頼関係を破壊していると推定されます。■ ★もしも,民法612条の要件とともに,信頼関係破壊の法理を満たす点であれば, ★もちろん,賃貸人は契約の解除ができます。■ ■しかし,今,問題としている点は,民法612条の要件を満たしてはいますが,信頼関係を破壊していない点なので, ■もしも,賃借人が,「背信行為に当たらない特別の事情」があるとの証明に成功した場合には,原則に戻って,■ ★賃貸人は契約の解除ができないのです。■ ★最高裁昭和28年判決は,このことを,以下のように簡潔に表現しています。すなわち, ■「賃借人が賃貸人の承諾なく第三者をして賃借物の使用収益をなさしめた場合においても,賃借人の当該行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情があるときは,本条に基づく解除権は発生しない。」■ ■以上の最高裁判決の法理は,もっとも高度の解釈技術ですので, ■すぐに理解できない場合には,ビデオを繰り返し見聞きして,最高度の解釈技術をマスターするようにしましょう。