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8/25 三者間相殺(3/6)A→B→C型(Aが相殺権者) →まとめ

【テロップ】
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【ノート】
三者間ソウサイの第2類型の説明をします。 ■最初に概観した場合には,第2類型の三者間ソウサイとして,連帯債務者によるソウサイの事例,すなわち,民法436条の事例を紹介しました。■ ★しかし,三者間ソウサイの第2類型の本当の典型例は,民法457条第2項における保証人によるソウサイです。 ■この条文を最初に紹介しなかった理由は,立法の過誤があり,債務者の債権を自働債権としてソウサイする場合のほかに,保証人の債権を自働債権とするソウサイの部分が脱落しているため,詳しい説明が必要だと思われるからです。■ ★実は,現行民法のもととなった,旧民法▲財産編▲521条1項は,「保証人は債権者が主たる債務者又は自己に対して負担する債務のソウサイを以て対抗することをう」と規定していました。■ ★ところが,現行民法の起草者は,民法457条2項を立法する際に,「本条第2項は既成法典▲財産編▲第521条▲第1項の規定と▲その主意をおなじうす」としながらも,「主たる債務者〔又は自己〕の債権によるソウサイをもって対抗することができる」とすべきところを「又は自己の」という部分を現行法から脱落させるというミスを犯してしまったのです。■ ★しかし,通説は,保証人が自ら債権者に有する債権で,主債務をソウサイすることを実質的に認めています[ワガツマ サカエ・債権総論(1964年)490頁]。 ■そこで,民法457条2項で脱落した部分を補って,図解することにします。■ ★保証人(B)が,■ ★債権者(G)に対して,■ ★アルファ債権を有しているとします。■ ★そして,債権者Gが,保証人に対して,債務の履行を求めてきたとしましょう。■ ★この場合,保証人(B)は,アルファ債権を自働債権として,債権者(G)の請求権をジュドウ債権としてソウサイすることができます。 ■しかし,よく考えてみましょう。 ■債権者(G)の保証人(B)の請求は,本来の債権ではありません。■ ★この場合のジュドウ債権は,実は,債務者であるS▲に対する■ ★債権者(G)の債権であるベータ債権なのです。■ ★したがって,ソウサイは,保証人(B)の債権者(G)に対するアルファ債権を自働債権として, ■債権者(G)の債務者(S)に対するベータ債権をジュドウ債権として, ■三当事者間のソウサイが行われていることがわかります。 ■このようにして,この例をよく理解すると, ★つぎに説明する民法436条1項(連帯債務者によるソウサイの絶対効)の規定は, ★実は,以上の,民法475条2項の保証人ソウサイ型の応用に過ぎないため,理解が容易となります。