13Novation
3/16 更改の規定の改正案

【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。



【ノート】
★現行民法においては,更改の冒頭条文である第513条(更改)は,以下のように規定しています。■ ★民法513条▲第1項■当事者が債務の要素を変更する契約をしたときは,その債務は,更改によって消滅する。■ ★民法513条▲第2項■条件付債務を無条件債務としたとき,無条件債務に条件を付したとき,又は債務の条件を変更したときは,いずれも債務の要素を変更したものとみなす。 ■更改の冒頭条文である,民法513条1項で規定されている「要素」という用語は,民法95条が,「意思表示は,法律行為の要素に錯誤があったときは,無効とする。」としていたのと平仄が合っており, ■契約の成立時点で要素がなければ,契約は無効となり,契約の要素を変更すれば,契約上の債務が消滅するという点で,民法の壮大な体系を示すものでした。 ■今回の改正案は,錯誤についても,また,更改についても,「要素」という用語を民法から完全に削除しようとしています。残念なことといわなければなりません。 ■更改に関する改正案を見てみましょう。■ ★改正案第513条(更改)は,以下のように規定しています。■ ★改正案513条■当事者が従前の債務に代えて,新たな債務であって次に掲げるものを発生させる契約をしたときは,従前の債務は,更改によって消滅する。■ ★改正案513条▲第1号■従前の給付の内容について重要な変更をするもの■ ★改正案513条▲第2号■従前の債務者が第三者と交替するもの■ ★改正案513条▲第3号■従前の債権者が第三者と交替するもの■ ★改正案513条▲第2項■削除 ■改正案513条▲第1号では,現行法の「債務の要素」の代わりに「給付の内容」という用語を用いています。 ■しかし,給付とは,債務の目的のことであり,また,債務の内容とは,債務の目的のことだと理解されていますので,改正案の「給付の内容」という用語は,「債務の内容の内容」という,いわば,ドウゴ反復に陥っています。 ■論理の一貫性を重視するのであれば,ドウゴ反復を避けるためにも,改正案513条第1号は,「従前の債務の目的を変更をするもの」と規定すべきだと,私は考えています。