14Fusion
8/15 混同の事例分析最一判平元・4・20民集43巻4号234頁

【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。



【ノート】
最高裁第一小法廷▲平成元年4月20日判決▲民事判例集43巻4号234頁の事案を図示します。■ ★父(A)の運転する自動車事故で,同乗していた子(B)も死亡したため,A,Bを相続したAの他の子(X)が保険会社(Y)に対して,保険金を請求したというものです。■ ★被害者である子(B)の地位,および,加害者である父(A)の地位を,子(X)が承継したため,混同によって保険金請求権は消滅するとされました。■ ★被害者である子(B)の加害者である父(A)に対する損害賠償責任について,もしも,民法438条(連帯債務者の1人との間の混同)を類推して,混同によって弁済されたものとみなされるとすれば,他の子(X)は,保険金を請求できるはずです。 ■それにもかかわらず,最高裁は,弁済されたのではなく,混同によって消滅したのだとして,保険金の請求を否定しました。■ ★しかし,父の遺産によって,子の損害賠償請求権が弁済されたと考え,民法438条(連帯債務者の1人との間の混同)を類推すれば,混同を弁済と同様に扱うことができるため,相続人Xは,保険会社に対して保険金を請求できるはずです。 ■保険料を全額受け取っていながら,保険事故が生じているにもかかわらず,混同を理由として,保険金の支払いを拒むという保険会社のやり方は,信義則に反していると,私は考えています。