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30/32 民法717条の責任分配と欠陥車による交通事故の責任分配
【テロップ】
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【ノート】
これまでの検討を通じて,瑕疵(欠陥)があるために危険を生じるモノによって,被害が生じた場合に,欠陥を作出した原因者が他にいる場合には,危険物の占有者や所有者は,中間責任とか無過失責任を負担することが明らかになりました。 ■それは,被害を救済するために必要なことではあります。 ■しかし,究極の責任者は,あくまで,欠陥を作った原因者なのですから,いったん被害者に責任を負わされた占有者や所有者は,原因者に対して,求償することによって,肩代わりした責任から免れることができることを学びました。 そこで,民法717条の複数の責任者の責任分配の考え方を,欠陥車による交通事故の複数責任者の責任分配に応用して見ることにしましょう。 占有者を欠陥車の保有者(加害者)と同じ地位を占めると考えてみましょう。 所有者を欠陥車の販売業者と同じ地位を占めていると考えてみましょう。 そして,製造者等を欠陥の原因者と同じ地位を占めていると考えてみましょう。 その上で,民法717条の構造図を参考にして,欠陥車による交通事故の構造図を描いてみましょう。 「法と経営学」の図の場合には,経営学の学問分野の図と法学の学問分野の図とをぴったりとマッピングすることができました。 ■土地工作物責任の責任分配の図と,欠陥自動車によって交通事故が生じた場合の責任分配の図とをぴったりとマッピングできるでしょうか?