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32/32 『空飛ぶタイヤ』事件の法的分析2015年4月23日明治学院大学法学部教授加賀山 茂 最後までご覧いいただき ありがとうございました。

【テロップ】
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【ノート】
これで,今回の講義を終わります。ご清聴ありがとうございました。 ■最後に,活用すべき文献について補足いたします。■ 数時間で民法の全体を概観してみたい人には,ビデオ教材,加賀山茂『民法入門・担保法革命』▲シンザンンシャ(2013)をお勧めします。DVDで映像を見ながら,この本を読めば,数時間で,民法の全体像と解釈の方法を知ることができます。■ 民法をじっくり勉強したい人は,まず,民法の財産法全体について,条文ごとに条文の意味,判例と学説の動向を解説している■ワガツマ サカエ=有泉亨『コンメンタール民法』〔第3版〕日本評論社(2013)と,法律用語について標準的な解説をしている■金子=新堂=平井編『法律学小辞典』有斐閣(2008)を入手し,常に,このふたつを参照しながら,分野ごとの教科書をこつこつと読み進めることが必要です。どの教科書がよいかは,インターネットで検索し,多くの人の評価を見て,自分で決めるのがよいと思います。 債務不履行について詳しく知るには,レベルが高くなりますが,平井よしお『損害賠償法の理論』東京大学出版会(1971)を読むと,理解が格段に深まります。博士論文の書き方を知る上でも有用です。 過失の意味の箇所で紹介しましたが,「法と経済学」の本格的な入門書としては,ロバート・クーター= トーマス・ユーレン,太田 ショウゾウ(ヤク)『法と経済学』〔新版〕商事法務研究会(1997/10)があります。過失について,法律家が正しいと考えている「ハンドの公式」の誤りを指摘している点でも貴重な文献です。 最後に,わが国の不法行為法の動向を知るために,学説が不法行為の定性分析に終始し,定量分析をないがしろにしているという観点から,わが国の学説の問題点を明らかにした加賀山茂「故意又は過失,因果関係における定量分析の必要性 -過失に関する「ハンドの定式」の誤解の克服,および,因果関係におけるベイズの定理の応用を中心に-」明治学院大学 法科大学院 ローレビュー第15号(2011年12月)17-58頁を紹介します。 ■皆様の学習の発展をお祈りしております。