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15/68 アイラック(IRAC)-法律家の思考方法-

【テロップ】
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【ノート】
法律専門家(裁判官,検事,弁護士ら)の思考方法とされるアイラックとは,どのような思考方法なのでしょうか?■ アイラックというのは,以下に示すように,紛争事件を解決するための思考方法とその順序,すなわち,1.事案の分析,2.仮説とその適用による仮の結論,3.反対説との間の議論,4.結論を示すものです。  I(Issue)とは,争点,すなわち,争いになっている事実関係は何かを明らかにする作業です。  R(Rule)は,争いとなっている事実に適用すべきルールを発見する作業です。ただし,発見した事実によって適用すべきルールが発見される,逆に,発見されたルールから見ると,重要な事実が再発見されるというように,IとRとは,相互に密接な関係にあります。  A(Application/Argument)とは,原告が主張する事実と被告が主張する事実に相違があるのが普通であり,したがって,それぞれの事実に適用すべきルールも異なることになるため,法の適用の結果は,分裂することになります。  そこで,事実と適用すべきルールの適切性について,議論をすることになります。そのような議論を通じて,「真実」と「正しい法」の適用に接近する道が開かれることになります。  C(Conclusion)とは,このような厳しい議論を通じて得られる結論です。