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24/68 基本と応用との関係(1/2)→2←もうこれ以上の高難度のレベルはきついです(学生談)
【テロップ】
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【ノート】
全体と部分の相互関係にも繋がる話ですが,基本と応用との関係について,解説します。 基本を押さえてから,初めて,応用に移るべきなのでしょうか?■ 基本を押さえるといっても,そう簡単ではないので,基本を押さえるだけで,すべてが終わってしまい,いつまでたっても応用に進めなくなるので,応用と基本とは,並行して学んでいくべきなのでしょうか?■ 講義をしていると,学生から「難しくて理解ができない」といわれることがあります。 例えば,「もうこれ以上の難度のレベルはきついです」などです。 たしかに,大学教育は基本が大切であって,応用は,実務に任せるべきだとの議論があります。 しかし,応用がきく基本でなければ意味がないのではないでしょうか。 確かに,基本ができていないと,応用はおぼつかないということはあります。だから,基本から始めて応用に至るのが順当であると,一般には考えられているのです。 しかし,本当に基本をマスターするつもりであれば,その前に,応用の厳しい試練を受けるべきなのです。 なぜなら,応用の厳しさに接して,はじめて,ひとは,基本の大切さを理解できるし,基本理論も,応用を念頭に入れてはじめて精緻なものとなるからです。 つまり,発想の転換が必要なのです。最も困難な応用問題に直面し,その問題を解決するという最終目標を確認し,それに挑戦しようとする意欲が湧いて出てこそ,基本の大切さと,地道な学習に耐える我慢強さが生まれるのです。