WhatIsLaw2015
29/31 法解釈の応用問題(2/2)戦争放棄の解釈

【テロップ】
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【ノート】
憲法9条の議論をヴェン図で表現することで,今回の模擬講義のまとめとすることにします。■ ■自衛隊の違憲論は,憲法第9条を原則どおり,文理解釈するものです。 ■すなわち,「陸海空軍等の戦力は保持してはならない」のですから,戦力である自衛隊を保持することは,違憲だと考えます。■ ■これに対して,自衛隊の合憲論は,憲法第9条第2項の「前項の目的を達するために」という文言を重視して,反対解釈をするものです。 ■すなわち,確かに,第1項によって,国際紛争を解決するための軍隊は保持してはならないのですが, 第2項の「前項の目的を達するため」という文言によって「反対解釈」が可能となり,自衛のための手段としての軍隊は,保持することができるという結論を導くことができます。したがって,自衛のための軍隊である自衛隊を保持するとは,合憲であると考えることになります。■ 自衛のための戦争も同じようなことになるのでしょう。 ■皆さんは,どう考えますか? ■ヴェン図を基にして,議論を行い,その議論の経過を,トゥールミンの図式を使って,議論のプロセスを図式化してみると,建設的な議論ができるでしょう。